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2011.05.06

新耐震基準と旧耐震基準の違い 木造は平成12年以前も注意!

既存建物の強度を、旧耐震基準、新耐震基準と表現する場合があります。
中古マンションなどを購入する際や所有建物の構造強度に不安があると相談を受ける際、両者の違いについてよく質問を受けますので、簡単にまとめてみました。

●強度の違い。簡単に表現すると・・・

旧耐震基準:地震(M5~7)を想定、震度5強程度の揺れでは倒壊しない。
新耐震基準:巨大地震(M8~)を想定、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しない。
いずれも、倒壊はしませんが、継続して建物を利用するには補修が必要になるなど、一定の破損については発生する可能性があります。

●旧耐震基準と新耐震基準の見分け方

現在の建物の強度基準は、1981年(昭和56年)6月1日に施行されました。それ以降に着工した建物は新耐震基準の建物と言えます。あくまで着工日が重要であり、たとえば1981年12月に竣工した建物は、着工が6月1日以前の場合、旧耐震基準で設計されていることも考えられます。したがってこの日以降であっても1年以内など(建物の規模にもよりますが)改正時点に近い竣工の建物については、竣工図書や確認申請書を見るなどの確認が必要です。

●木造はホールダウン金物の設置が重要

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柱と基礎を結ぶホールドダウン金物

木造の場合は建設省告示1460号(平成12年5月31日)によって柱と基礎や梁などを緊結するホールドダウン金物の設置が義務付けられました。これは阪神淡路大震災で、木造住宅の柱が土台から引き抜けてしまって倒壊した事例が多く見られたことを教訓に発せられた告示です。この告示以前からホールドダウン金物は流通していましたが、義務付けされたのはこの年からです。木造の中古物件を購入する場合などは一つの目安になります。

●メンテナンスも重要

旧耐震の建物でも、形状や壁の量などによっては十分な強度を持っている場合もありますし、新耐震の建物でも、維持メンテネンスの状況によっては危険な建物もあります。所有する建物や購入しようと考えている建物について不安のある場合は、建築士に相談することをお勧めします。


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コメント

着工が81年6月1日以降でも確認申請受付日が81年5月末以前の場合はどうなりますか?

投稿: しんご | 2011.05.19 17:53

建築基準法は原則として着工時の法律に適合することを要求しています。したがって、着工日が基準日以降の場合は新耐震であると考えられます。しかし、法律改定時には混乱が起こるのが常で、記載の着工日と実際が異なっていたりなどの可能性も捨てきれません。確認申請日や着工日が基準日に近い場合は、図面を作成した建築士(図面に氏名が記載されているはずです)または施工者に確認することが必要です。当時の設計者が不明の場合は、構造設計者などへ確認をしてもらうことをお勧めします。構造設計者は、お住まいの都道府県の建築士会や日本建築構造技術者協会などで紹介しています。

投稿: カワサキ | 2011.05.19 18:40

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